2021年流行語大賞の発表結果総まとめ!年間大賞からトップテンの選定背景まで徹底解説
2021年の世相を色濃く映し出した「現代用語の基礎知識選 2021ユーキャン新語・流行語大賞」。同年12月1日に正式発表された結果は、長引くコロナ禍の重苦しい空気を打ち破る明るいスポーツの話題と、急速にデジタル化が進む社会構造への違和感や生きづらさを象徴する言葉がくっきりと二極化する異例の展開となりました。
2026年の現在から振り返っても、当時トップテンやノミネートに名を連ねた数々の言葉は、一時的なブームにとどまらず、その後の日本社会における価値観やデジタルカルチャーの土台を築いた重要な転換点であったことが分かります。本稿では、年間大賞をはじめとするトップテン各語の選出理由、当時のノミネート語の実態、そして現代に通じる社会的意義を多角的に検証します。
📌 【この記事の重要ポイントまとめ】
- 要点1:2021年12月1日に発表された年間大賞は、米大リーグで歴史的快挙を成し遂げた大谷翔平選手の「リアル二刀流/ショータイム」が満場一致で選出。
- 要点2:トップテンには「うっせぇわ」「親ガチャ」といった若年層の本音や格差を映す言葉と、「ゴン攻め/ビッタビタ」など東京五輪関連の熱狂ワードが共存。
- 要点3:「Z世代」「ジェンダー平等」など、2026年現在の社会基盤・企業価値観の標準となったキーワードが定着した決定的な年となった。
【年間大賞】「リアル二刀流/ショータイム」選出の背景と社会的インパクト
2021年12月1日に発表された第38回新語・流行語大賞において、年間大賞の栄冠に輝いたのは「リアル二刀流/ショータイム」でした。受賞者はロサンゼルス・エンゼルス(当時)の大谷翔平選手です。メジャーリーグにおいて投手と打者の双方で規格外のハイレベルな記録を叩き出し、アメリカ全土のみならず日本中のファンを熱狂させた現象は、暗い話題が多かった日本社会に圧倒的な希望と興奮をもたらしました。
現地アナウンサーが放った決め台詞「It's showtime!」とともに親しまれたこのフレーズは、単なる野球用語の枠組みを大きく超え、不可能とされた既成概念を覆すチャレンジ精神の代名詞として社会に受容されました。選考委員会においても、コロナ禍による自粛疲れが蔓延していた日本を明るく照らした功績が高く評価され、異論の余地がない決定となりました。

【トップテン総覧】激動の2021年を彩った受賞10語の真相と選出理由
年間大賞と並び、トップテンに選出された言葉はいずれも2021年の社会構造やカルチャートレンドを克明に記録しています。東京五輪のスケートボード解説で話題を呼んだプロスケーター・瀬尻稜氏の解説言葉「ゴン攻め/ビッタビタ」や、ボッチャ日本代表の杉村英孝選手が見せた神業「スギムライジング」など、スポーツの現場から生まれた革新的なボキャブラリーが注目を集めました。
一方で、国際オリンピック委員会(IOC)幹部に対する世論の反発から生まれた「ぼったくり男爵」や、感染症対策の日常化を示す「人流」「黙食」など、当時の世情を鋭く風刺・反映した用語も選出されています。以下は、2021年の新語・流行語大賞トップテンの全容と選出理由の対照一覧です。
| 選出区分 / 受賞語 | 関連領域・ジャンル | 選出背景・社会的意義 |
|---|---|---|
| リアル二刀流/ショータイム(年間大賞) | スポーツ(MLB) | 投打にわたり歴史的活躍を遂げた大谷翔平選手の偉業を称え、社会に大きな活力をもたらした。 |
| うっせぇわ | 音楽・ネットカルチャー | Adoの爆発的ヒット曲。理不尽な社会規範に対する若者世代の閉塞感と怒りを代弁して大ヒット。 |
| 親ガチャ | 社会問題・若者文化 | 生まれ持った家庭環境や経済格差をソーシャルゲームの「ガチャ」に例えた言葉。格差固定化の象徴。 |
| ゴン攻め/ビッタビタ | スポーツ(東京五輪) | スケートボード中継における解説者・瀬尻稜氏の軽妙かつ的確なストリート表現が視聴者を魅了。 |
| ジェンダー平等 | 社会規範・人権 | 東京五輪組織委の会長辞任劇などを契機に、意思決定層の是正や多様性尊重の議論が加速。 |
| 人流 | 新型コロナ・都市政策 | 緊急事態宣言下での感染拡大防止指標として頻出。人の移動を抑制・測定する指標として定着。 |
| スギムライジング | パラスポーツ | 東京パラリンピック・ボッチャ個人で金メダルを獲得した杉村英孝選手の精密な投球技術。 |
| Z世代 | 社会トレンド・マーケティング | 1990年代半ばから2010年代初頭生まれのデジタルネイティブ層。消費や文化の主役に浮上。 |
| ぼったくり男爵 | 社会風刺・国際世論 | 海外メディア(米ワシントン・ポスト紙コラム)がIOCのバッハ会長(当時)を批判した呼称。 |
| 黙食 | 飲食・公衆衛生 | 福岡県の飲食店が発祥とされ、飛沫感染を防ぐ新しい食事マナーとして全国に拡大。 |
「親ガチャ」と「うっせぇわ」が突きつけた若者たちのリアルな叫び
2021年の流行語を語る上で欠かせないのが、「親ガチャ」と「うっせぇわ」の2大ワードです。「親ガチャ」は、生まれ育つ家庭環境や経済的境遇が自分の努力では選べないという現実を、スマートフォン向けゲームのランダム抽選「ガチャ」に見立てたスラングです。発表当時、「親への感謝を欠く不敬な言葉」「努力を放棄する言い訳」といった批判的な声が上がった一方で、社会学的な観点からは子どもの貧困や教育格差の固定化に対する切実な問題提起として深く議論されました。
また、当時10代であったシンガー・Adoが歌い上げたメジャーデビュー曲「うっせぇわ」(作詞・作曲:syudou)は、YouTubeやTikTokを通じて爆発的な共感を呼びました。従順さや空気を読むことを強要される既存の社会通念や大人社会に対し、ストレートに反抗の意思を叩きつける歌詞が、SNS時代を生きる若者の代弁者として受け止められたのです。この2語のトップテン入りは、表面的な消費行動の裏に横たわる、閉塞感に満ちた若者の精神構造を浮き彫りにしました。

東京五輪・パラリンピックの光と影を映した言葉の対比
1年の延期を経て原則無観客で開催された「東京2020オリンピック・パラリンピック」は、言葉の面でも強烈なコントラストを残しました。新種目として採用されたスケートボード競技では、「ゴン攻め/ビッタビタ」というストリートカルチャー由来の専門用語がテレビ中継を通じて一気に市民権を獲得しました。リスクを恐れずに難易度の高い技へ挑む姿勢を「攻めてる」ではなく「ゴン攻め」、見事にレールへはまり込む精度を「ビッタビタ」と表現する平易でリズミカルな語彙は、旧来の堅苦しいスポーツ実況の枠組みを鮮やかに打破しました。
さらにボッチャ競技における杉村英孝選手の高精度なアプローチショットを指す「スギムライジング」は、パラスポーツの高度な戦略性と技術的奥深さを全国へ知らしめました。その一方で、開催をめぐる政治的混乱や商業主義への批判から海外メディア発の「ぼったくり男爵」がトップテン入りを果たすなど、祭典の熱気と組織運営に対する厳しい視線が共存する結果となったのも2021年ならではの特徴です。
ノミネート30語から読み解くエンタメと新興テクノロジーの胎動
トップテンには届かなかったものの、2021年11月4日に公表されたノミネート30語には、その後の生活やエンタメ業界を大きく塗り替えた重要キーワードが数多く含まれていました。特にエンターテインメント領域では、世界的な社会現象となったNetflix配信ドラマ「イカゲーム」や、競馬ブームを巻き起こしメガヒットコンテンツとなったスマートフォン向けゲーム「ウマ娘 プリティーダービー」が選出され、デジタル配信とソーシャルゲームがIPビジネスの主軸となったことを証明しました。
また、テクノロジーや国際潮流の文脈では、「NFT」や「SDGs」、さらには環境政策と産業構造の転換を促す「脱炭素」がノミネートされました。単なる一時的な流行語にとどまらず、2026年現在のビジネスシーンや企業ガバナンスにおける基本教養として定着しているこれらの言葉が、2021年という段階で一挙に大衆化した事実は極めて示唆に富んでいます。

【プロの結論】2021年の言葉が示した「分断」と「再定義」の本質
新語・流行語大賞は、時代ごとの集団心理を可視化する鏡です。2021年の発表結果を総括すると、最大の特徴は「分断の可視化」と「価値観の再定義」に集約されます。コロナ禍の長期化によって個人の生活圏が限定されるなか、世代間の認識格差や経済的格差が「親ガチャ」や「Z世代」というラベルを通じて明瞭に言語化されました。
同時に、「ジェンダー平等」や「SDGs」といった言葉が定着への足がかりを築いたことで、旧来の規範に対する問題意識が社会の共通課題へと昇格しました。そしてその重苦しさを突き破るように現れた大谷翔平選手の「リアル二刀流」という圧倒的な個の力。2021年は、日本人が直面していた厳しい現実と、そこから抜け出したいという強い願望が、言葉の選択に最も率直に表れた年であったといえます。
【流行語 2021 発表】に関するよくある質問(FAQ)
Q1:2021年の新語・流行語大賞の年間大賞と正式な発表日はいつでしたか?
A1:正式な発表日は2021年12月1日です。年間大賞には、米大リーグ(MLB)で投手・打者の双方で規格外の活躍を見せた大谷翔平選手に関連する「リアル二刀流/ショータイム」が選出されました。
Q2:物議を醸した「親ガチャ」がトップテンに選ばれた理由は何ですか?
A2:家庭の経済状況や生育環境が本人の努力を超えて将来を大きく左右するという、格差の固定化や子どもの貧困問題を鋭く突いた言葉として選ばれました。単なるネットスラングの枠を超え、現代社会の構造的な課題を可視化させた点が選考委員会で重視されました。
Q3:「ゴン攻め」「ビッタビタ」とはどういう意味で、誰が発言した言葉ですか?
A3:東京2020オリンピックのスケートボード競技解説を務めたプロスケーターの瀬尻稜氏による言葉です。「ゴン攻め」は手すりや階段などの難関コースへ果敢にアタックする様子、「ビッタビタ」は技が完璧な精度で決まる様子を表現したストリートカルチャーの用語です。
まとめ:激動の2021年が遺した言葉の現在地
2021年の新語・流行語大賞を振り返ることは、日本社会が経験した大きな構造変化の原点を再確認することに他なりません。制約の多い社会情勢の中で噴出した若者世代の本音、スポーツがもたらした純粋な熱狂、そして持続可能な社会を目指すための新しいルールづくり。これらすべてが、あの年に発表された言葉の中に凝縮されていました。
当時生まれた言葉の多くは、現在では流行語という枠を離れ、私たちの日常的なボキャブラリーや思考の枠組みとして根付いています。時代が激しく移り変わる現代だからこそ、言葉の背景にある社会の潮流を冷静に見極める視点が求められています。 (出典: 流行語 2021 発表(Yahoo!ニュース))